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用語解説

陰陽師

 「陰陽師」とは、日本に昔から存在する呪術者のことだが、現在では主に、東京で起こる霊的災害──「霊災」──に対応する人々のことを指す。漆黒の衣をまとう姿から『レイヴン』と呼ばれ、陰陽庁の管轄のもと人々を守る。
 陰陽師になるにはまず、霊気を感じて、視ることができる「見鬼」の才が必要である。この才能を生まれつき持っている者もいれば、後に霊的・呪的要因で付加される場合もある。そして、プロとして活躍するためには資格が必要で陰陽庁が定める『陰陽Ⅰ種』『Ⅱ種』『Ⅲ種』のいずれかに合格しなければならない。

霊災

 『霊災』とは、バランスを欠いた霊気が瘴気(しょうき)へと変じることで様々な被害を引き起こす霊的・呪的偏向(へんこう)である。フェーズ1は、自然浄化が難しい霊気の偏(かたよ)り。フェーズ2は物理的被害が起きる状態。フェーズ3では鵺(ぬえ)や鬼など、瘴気が実体化した動的霊災が発生。フェーズ4になると霊災が連続して発生する百鬼夜行(ひゃっきやこう)となる。そして、最終段階であるファイナルフェーズも存在するらしい。
 東京で頻発するこの「霊災」は、その昔土御門夜光がとある儀式に失敗したことで引き起こされた「大霊災」が原因となっている、と言われている。

呪術

 土御門夜光は古くからあった呪術を改良し、新たな呪術体系を作り出した。それがさらに改良され現在では「汎式(はんしき)陰陽術」となっている。大まかには「甲種(こうしゅ)呪術」と「乙種(おつしゅ)呪術」の二種類に分類される。
「甲種呪術」とは『陰陽Ⅰ種』と『Ⅱ種』取得者のみに使用が許されている強力な呪術であり、陰陽庁により「実際に効果が確認された呪術」となる。それ以外の呪術は「乙種呪術」と呼ばれる。

式神

「汎式陰陽術」での式神とは、陰陽師に従うパートナーや、使用する道具を指す。式神は、神仏(しんぶつ)や霊獣(れいじゅう)を式神として従えさせる「使役式」と、術者が形代に呪力を込めて作る「人造式」の大きく2種類に分類される。現在では「人造式」が主流である。さらに、使用用途によって「汎用(はんよう)式」や「捕縛式」などの分類がある。

陰陽塾

 陰陽師の卵たちが通う学校は、陰陽塾と呼ばれる。これは陰陽庁から正式に許可を受けた陰陽師育成機関で、プロの陰陽師を目指す人々が集まっている。塾舎は東京の渋谷にあり、全国から陰陽師志願者が集まる難関塾である。一回生は座学が主だが、二回生からは実技が増えていき、講義についてこられない者は切り捨てるのが陰陽塾の方針であり、途中退塾者も多い。その一方で、プロが受講をしに来るなど、講義のレベルは非常に高い。
半世紀近い歴史がある由緒正しき育成機関であり、 陰陽塾の卒業生のほとんどはプロの陰陽師になる。その多くは陰陽庁に勤めることとなる。

陰陽庁

 陰陽庁とは、陰陽法に則って、霊災を修祓(しゅうふつ)したり、全国の呪術者を監視している組織である。庁舎は秋葉原近辺にあり、土御門夜光が指揮していた陰陽寮が改称してできたと言われる。
 現在の主な役割は、霊災の修祓でありこれは祓魔(ふつま)局という部署の祓魔官たちが行っている。修祓の様子がテレビ中継されていることもあって、一般の人々には「陰陽師イコール祓魔官」というイメージが強い。しかし、陰陽庁の仕事は修祓だけではなく、呪術犯罪捜査官、略して呪捜官がいて、対人関係の呪術関連事件を扱っている。

十二神将(じゅうにしんしょう)

 プロ陰陽師の資格の中でも超難関である『陰陽Ⅰ種』に合格した者は「国家一級陰陽師」、俗に「十二神将」と呼ばれる。国内に十数人しかおらず、高い能力を持っている。

土御門家

 由緒正しき陰陽師の宗家で、安倍晴明の子孫たちが代々連なって来たが、明治維新によって廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が進み、陰陽師の総本山であった陰陽寮が廃止。土御門家も共に没落してしまう。しかし昭和に入り廃止されていた陰陽寮が復活し、最高責任者に若き土御門家の当主・土御門夜光が任命された。呪術界の改革を進めていった夜光だが、太平洋戦争末期にある事件を起こし、死亡する。そして今、その夜光の生まれ変わりとして夏目が注目されている。

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